障害を持っている人の家に行って身の回りのことを代わりにやったり、一緒に外出して手や足や口の代わりになったりして、わたしはお金をもらって生きています。
でもこれって、自分の友達や親戚家族に同じように障害を持っている人がいたら、きっとみんな同じことをしている。でもそういう環境にいない人が多いから、偏見を持っていたり関わり方がわからなかったりする。
そして何より、自分がその立場になった経験がないから、どう接したら良いかわからない。溝は深まる。
しかしわたしも初めはどう接したら良いかわからなかった。「この人はこういう障害だから静かにしたほうがいいかな」とか思っていたら、あとで先輩に聞くと「○○さんは賑やかな人が好きなのよ~」と言われた。障害は持ってはいるけど、その人にはその人の好き嫌いや癖があったり、人としての性格がある。そう思ったとき、同じ人間なのに、障害というものを特別な目で見ている自分がいたことに気付いた。なんというか、友達と話しているときとは違う感覚があったから、自分が逆の立場なら、イヤだと思った。
それからは何も構えずに、相手がどういう障害を持っているかわからない人でも、おじいでもおばあでも、800円ちょうだいと言ってくる西成のおっちゃんでも、目の前の人と自分のままで関われる人間になった気がする。仕事として構えがないのは、良いのか悪いのかは置いといて、、笑
ミーツザ福祉では、そういう構えがどっか飛んで行ってしまう場になれば、溝を作り出していたことに気付ける場になれば、色んな人にも色んな自分にも出会えると思う。なるほど、だからミーツザ福祉なのか~。
(文・義岡翼)