初めてミーツ・ザ・福祉の実行委員会に出席したとき、私はただただ圧倒されていました。 目にも止まらぬ速さで点字を打ちながらメモを取る視覚障害の方。 手話通訳を交えながら活発に議論を交わす聴覚障害の方。 電動車いすを自在に操る身体障害の方。
「すごいなあ」。
実行委員会に集まる人達の多様さに感心し、私も関わらせていただくようになりました。 会議を重ねていくうちに、「すごい」という思いは「当たり前」に変わっていきました。 どんな個性、特性を持った人でも、ひとりの実行委員メンバーとして尊重され、自然に参加できる場がそこにあったからだと思います。
目が見えない◯◯さんには、話しかける時に肩を叩いて、自分の名前を先に言うようにしよう。 耳の聞こえない◯◯さんにこの間協力してもらったから、直接お礼が言いたい。手話を少し覚えていこう。 そうした行動を「当たり前」にとるようになりました。
以前は“障害のある人”をどこか特別視していたのかもしれません。 でも、ミーツ・ザ・福祉に関わったことで“実行委員の仲間の◯◯さん”が隣にいるのが普通だと思うようになりました。 自分の「当たり前」が、少し広がったように感じます。
ミーツ・ザ・福祉のイベント当日にも、きっと多くの◯◯さんとの出会いがある。 「当たり前」がまた少し広がるといいな、と楽しみにしています。
(文・立浪雅美)